作品紹介
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オペラ「椿姫」
  • 作 曲|ヴェルディ
  • 演 出|山田 純彦
  • 美 術|鈴木 俊朗
  • 補 助|日本財団
  • 原 作|デュマ・フィス
  • 照 明|中山 安孝
  • 衣 装|渡辺 園子

椿姫の聴きどころ

乾杯の歌(アルフレードとヴィオレッタの二重唱)
そは彼の人か~花からは花へ(ヴィオレッタのアリア)
燃える心を(アルフレードのアリア)
プロヴァンスの海と陸(ジェルモンのアリア)
パリを離れて(アルフレードとヴィオレッタの二重唱)ほか


フランスはパリの高級娼婦の定められた運命を煌びやかに
美しいメロディで聴かす、ヴェルディの最高傑作です!
主な登場人物
ヴィオレッタ・ヴァレリー アルフレードに会って初めて純粋な愛を知る。
アルフレード・ジェルモン 南仏プロヴァンス出身の若者。
ジョルジュ・ジェルモン アルフレードの父親。
フローラ・ヴェルボア/td> ヴィレッタの親友。
アンニーナ ヴィオレッタの召使い。
オペラ「椿姫」2

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第一幕・パリ、ヴィオレッタのサロン

男爵、子爵といった大金持ちの面々が遊びに来て、ヴィオレッタの病気の快方を祝う
パーティーは今やたけなわ。ヴィオレッタに南仏の富豪の息子アルフレードが紹介され、
人々はアルフレードに酒と唄を勧め<二重唱「乾杯のうた」>を歌う。


サロンから大広間へダンスに行き始めた時、ヴィオレッタが突然目眩を起こし独りその場
へ残ると、アルフレードがそこへ現れ心から愛を訴える<二重唱「ここにいらっしゃったの」>。
ヴィオレッタは初め彼の言葉を軽く受け流すが、彼のあまりの純情さに心打たれ、胸につけた
椿の花を渡し明日の再会を約束する。夜もふけて客人も帰っていく。


ヴィオレッタはひとり不思議な心のときめきを感じて、真実の愛にふれた喜びにひたるが
<アリア「ああ、そはかの人か」>、娼婦なる我が身をふりかえり自嘲する<「花より花へ」>。
その時遠くからアルフレードの愛の歌が聞こえてくる。彼女はその声に惹かれながらも、
狂おしく彼の愛を忘れようとする。
第二幕第一場・パリ郊外、ヴィオレッタとアルフレードの家

ヴィオレッタは社交界を退きアルフレードと二人で暮らしている。アルフレードは愛の
喜びを歌う<アリア「燃える心を」>。


しかし現実は厳しく、ヴィオレッタが生活のために持ち物をパリで処分していることを
知った彼は金策のためにパリへ向かう。やがてヴィオレッタの所にアルフレードの父親、
ジェルモンが訪れる<二重唱「ヴァレリー嬢ですね?」>。


彼は息子がヴィオレッタに誘惑され、財産も貢ごうとしていると誤解している。しかし
帳簿を見せられて彼女がアルフレードのために財産を手放したことを知る。ジェルモンは
息子に対する彼女の深い愛を知り感動するが、娘の縁談にさし支えるからと息子と別れて
くれと頼む。泣く泣くヴィオレッタはそれを承知し、「自分の幸せを犠牲にした独りの女が
いたことをお嬢さんに伝えてください」と言う。ジェルモンは彼女を励まして帰っていく。


ヴィオレッタは自分の不実を匂わせる手紙を書き、戻ってきたアルフレードにそれとなく
別れを告げて走り去る。アルフレードは使いの者から渡されたヴィオレッタの手紙を見て
驚き落胆する。戻ってきたジェルモンは息子を慰めようとして歌う<アリア「プロヴァンス
の海と陸」>が、パリのフローラ邸での夜会の招待状を見付けたアルフレードは、
ヴィオレッタが裏切ったと勘違いをし、復讐をするのだと叫び、立ち去る。

白線
第二幕第二場・ヴィオレッタの友人フローラの屋敷、豪奢な客間

フローラのお屋敷での夜会のまっただ中に、アルフレードがやってくる。
一方、ヴィオレッタは昔からの彼女の崇拝者ドゥフォール男爵と登場、アルフレードは
男爵を賭けに誘い、恋敵をさんざんに負かしてしまう。人々が食事のために退室する。


ヴィオレッタはアルフレードにこの場を去るように勧め、心ならずも男爵を愛している
と偽りの気持ちを告げる。 アルフレードは人々を呼び集め、ヴィオレッタに賭けで
勝った金を投げつける。ヴィオレッタは倒れ、人々は彼の行為を責める。アルフレード
を追ってきた父ジェルモンは息子を叱るが、ヴィオレッタの苦悩に胸を痛める。
第三幕・カーニバルの日、パリ下町のヴィオレッタの家

ヴィオレッタは再び胸の病に倒れ、持ち物も売り尽くし死を待つ身となっていた。
彼女はジェルモンからの手紙を取り出して読み始める。そこにはアルフレードが事の
全てを知り、謝罪にやってくるだろうと書かれてあった。ヴィオレッタはもう遅いわ
と嘆き、楽しかった昔を想い歌う<アリア「さらば過ぎし日よ」>。


その時アルフレードがやってくる。彼はもう一度田舎での生活を始めようと言い、
共に彼女の病の癒える日を想い歌う<二重唱「パリを離れて」>。父ジェルモンも
駆けつけ、二人の中を許すが時既に遅く、ヴィオレッタは愛する人の胸に抱かれて
この世を去っていく。

オペラ「椿姫」3